
大活躍の二酸化ケイ素
今年も始まって一月が経ちました。
そろそろ年始の慌ただしさも収まって、通常通りの日々になってきましたね。
今年はどんな一年になるのでしょうか?
色々な面で日本が上昇してくれることを望みます。
さて、
例によって、話に何の脈絡もないですが(笑)、
皆さん、SiO2って覚えておいででしょうか?
このコラムでも何度か登場したSiO2。
はい、二酸化ケイ素ですね。
シリカ、珪酸(けいさん)なんて言ったりもします。
この二酸化ケイ素の結晶を石英と言い、
その中でも透明度が特別高い物を水晶と呼びます。
ちなみに、ガラスの成分もこの二酸化ケイ素なんですよ~。
ガラスは非晶質の二酸化ケイ素です。
つまり、結晶化していない二酸化ケイ素。
分類上、ガラスは液体なんです(いやほんと)。
他にも、メノウや輝石(ヒスイ輝石等)、長石(ムーンストーン等)、そしてオパールなど様々な宝石の主成分にもなっています。
というのも、地球の土壌には、この二酸化ケイ素が非常に多く含まれているのですよ。
だって、岩石の主成分がこの二酸化ケイ素ですから。
このように、二酸化ケイ素は、私たちの最も身近な物質の代表でもあります。
そんな二酸化ケイ素にスポットを当てて、今日はお話ししたいと思います。
さて、
この身近な鉱物の二酸化ケイ素君、
近場に転がっているだけではなくて、実に色々役に立ってくれています。
先程、水晶って言いましたが、
日本の国石でもある水晶は、
占い師が覗き込んでむにゃむにゃ告げる丸玉だけでなく(笑)、
古代から宝飾品や芸術品に多く使用されてきました。
何せ、見た目が透明で美しいですからね。
ガラスについては、言わずもがなです。
私たちの生活には欠かせないものですよね。
シリカは、健康食品から工業製品まで幅広く使用されています。
それから、
水晶といえば、水晶振動子。
水晶は圧電効果という性質を持っているのですが、それを利用して水晶を発振させると、とても精度の高い安定した周波数が得られるのです。
今は電波時計が主流ですが、少し前までは、時計と言えば水晶振動子が入っているものでしたね。
他にも、
弊社のお客様に身近なものもあるのですよ~
農家の皆様は良くご存じだと思いますが、
「稲は珪酸食い」
って言いますよね。
イネ科の植物って、水に溶けた珪酸(二酸化ケイ素)を根から吸い上げて吸収する度合いが、他の植物よりも非常に高いそうです。
何のために吸収するの?
って思いますよね。
植物は、根から珪酸を吸収し、特定の細胞の細胞壁に蓄積させて、ガラス質の細胞体を作ります。
これは、丈夫で乾燥に強い体を作り上げるためだそうです。
そういえば、稲の栽培に珪酸を沢山与えると、倒状に強くなりますよね。
あれは、そういうことです。
向かって左:弊社製品使用 右:なし
稲の葉っぱの縁にある白い毛みたいなものを触るとチクチクしますが、あれがガラス質になった細胞体です。
稲穂とかも握ると痛いですよねえ。
でも、それが稲の丈夫な体の秘訣だったんですね。
このガラス質にすっかり変わった細胞体を植物珪酸体、あるいはプラント・オパールと呼びます。
プラント・オパールなんて、綺麗な名前ですね~。
このプラント・オパールには、残念ながら宝石のオパールのような虹色の遊色効果は見られませんが、実は素晴らしい働きがあります。
というのは、
プラント・オパールは珪酸なので、植物が枯死した後も腐敗せずに土中に残ります。
そして、植物ごとに特徴があるので、残ったプラント・オパールから種を特定することができるのです。
それで、プラント・オパールは花粉とともに、古い時代の植生環境を推定するのに非常に役に立っています。
最近でも、縄文遺跡から稲のプラント・オパールが採取されたことによって、日本で稲作が縄文中期か少なくとも後期には、既に行われていたことが分かりました。
私の時代は、稲作は弥生時代に渡来人によって伝来したと学校で習いましたが(笑)、
歴史は変わるんですね~
そんな歴史が書き換わるような発見の中心にもなった稲のプラント・オパール。
皆様の稲にもお腹いっぱい珪酸を食べさせて、しっかりしたプラント・オパールを作ってあげて下さいませ。
弊社のミネグリーンには、たっぷり珪酸が含まれておりますよ~(笑)
:M