粘土ってなあに?
やっと涼しくなってきた~
と思ったら、
今度は真冬並みの気温。
何か本当に春と秋がなくなってしまったような気がしますね。
日本は四季ではなく二季になってしまうのか~(汗)
ところで、
全然話は違うのですが(笑)、
皆さん、『粘土』の正確な定義ってご存じですか?
粘土っていうと、
まずは、子供の頃、学校や何かでよく弄ったあの粘土を思い浮かべる方も多いでしょう。
そう、あの柔らかくて、ちょっとぺたぺたして、ちぎったりくっつけたり色んな形にできるやつです。
陶芸家が壺やお皿なんか作るのも粘土ですね。
これも様々な形にできます。
どうして粘土がこんなふうに形を変えられるのかというと、
粘土は非常に小さな結晶(ケイ酸塩鉱物)が層状に重なった構造をしていて、この結晶の間に水が入ると、動かせるようになるんです。
そして、熱を加えると硬化し、元に戻らない性質があります。
これが陶芸、焼き物ですね。
学校で使った粘土の方は、油粘土といって、粘土と油を混ぜて固まらないようにしてあるので、何度も作ったり壊したりできます。
さて、そんな性質を持つ粘土クンですが、
実は、分野によって定義が異なっています。
地質学上は、粒径(つぶつぶの大きさ)3.9 μm 未満の粒子。
鉱物学上は、2 μm 以下の粒子。
土質力学では、5 μm 以下の土、等々。
結局何やねん、という感じですが、
でも一つ共通していることがあります。
そう、それは『大きさ』
そのサイズには違いがありますが、どの分野でも粒径で定義しているわけなんです。
また、国際土壌学会法によると、
礫(2 mm 以上)>粗砂(0.2 ~ 2 mm)>細砂(0.02 ~ 0.2 mm)>シルト(0.002 ~ 0.02 mm)>粘土(0.002 mm 未満)
()内粒径
と定義されていますが、
これを見ても分かるとおり、やはり大きさで分類が決まっているのですよね。
ここで、μm は10-6 m、mm は10-3 m
なので、
0.002 mm は、2.0 × 10-3 × 10-3 m なので、2.0 × 10-6 m
つまり、2 μm になります。
礫って何?
というところですが、
『つぶて』、即ち、石です。
つまり、石も砂も泥(シルト)も粘土も、
実は皆、同じものなんですよ~
ただ、粒の大きさが違うだけ。
石(岩)とあのぺたぺたした粘土が同じものだなんて、ちょっとびっくりじゃないですか?
簡単に言うと、
粘土は、石が風雨に曝されたりなどして、小さく細か~くなったもの、というわけなんですね。
組成は、先程も出てきたケイ酸塩を主とし、方解石、長石、苦灰石、沸石等が混じっています。
要は、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等が混じっているということです。
そして、
上の分類からも分かるように、粘土が一番細かい粒径をしています。
クレイ洗顔料とかシャンプーなどがありますが(弊社にも、石鹸やシャンプーがございます)、
人間の毛穴の大きさは、凡そ300 μm だそうなので、2 μm のクレイ=粘土なら余裕で入って詰まったものを掻き出してくれそうですよね。
それに、粘土は、表面が負に帯電しているという性質があります。
このおかげで、Ca2+ や Mg2+、K+ などの陽イオンを引き付けます。
これを陽イオン交換性と言い、土壌の保肥力を表すものになります。
つまり、粘土が土壌の養分を保持してくれるわけです。
陶芸の話でも出てきましたけど、結晶の間に水分を入れられるので、保水力もあります。
つまり、土壌に粘土を投入すると、植物の栽培をする上で、非常に良い働きをしてくれるということになります(下は弊社の土壌改良剤)。
他にも、粘土は単に小さいだけでなく、吸着作用がありますから、皮膚の有害物質を取り除いてくれるので、洗顔料やシャンプー、化粧品として有効なんですね(弊社にもございますよ~)。
余分な皮脂や汗も吸い取ってくれますし、塗布すれば、薄膜を形成して保湿してくれます。
あら、何か良いこと尽くめ(笑)
有害なバクテリアや水分を吸着するので、胃腸薬にも粘土は入っているそうですよ。
弊社にも、家畜用がございました。
そんなこんなで、非常に役立ってくれる粘土=クレイ。
本日は、タナクラクレイのクレイについてのお話でした。
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